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祝福
高木正勝さんのトークイベント。
多摩美の八王子キャンパスへ行ってきました。

大学の講義の1コマの中で、ゲストを迎えて、
というものだったようで、(詳細をわからずに行ったので)
その講義を受講している学生さんが大多数でした。

高木さん。
映像作家、ミュージシャン。

私は音楽を知ったのがきっかけで、
その後、映像と音楽の作品にも触れるようになった。

正直、機械的な音楽や映像はそれほど好まないのだけれど、
高木さんのそれらには、すごく魅かれた。
なぜだろう?
その理由はなんとなく分かっていた。

この日、高木さんのお話を聞いて、
やはり、というより、ますますその世界にひきこまれた。
作品を作っていくこと、自分にとって作るという意味は?
そんな模索を繰り返しながら、3~5分の映像と音楽の中に
凝縮された世界。

 ・ “人や世界を祝福したいという気持ち” ←作品づくりの動機となるもの。

 ・ 映像は絵画とちがって数分間、観る人を拘束してしまうから、
  観た人に、何か自分の中で爆発するものが残ってほしい。

 ・ 12音階の世界だけでの表現の窮屈さ、
  そこにノイズ(ピアノでは存在しないような中間の音)を使うジャンルの
  音楽(エレクトロニカ)に出会ったとき、すき間が見えた。

 ・ メロディラインではない部分や、倍音、出していないのに聞こえてくる音など、
  かくれている音の部分が大切なのではないか。それは全世界共通のことではないか。

興味深いお話が、つづいた。
文章にすると、すこし堅い感じだけれど、
とても楽しくお話してくださった。

マックで画像を加工。
私には未知の世界だけれど、高木さんみたいな世界をつくりだすことは
すごいことなんだろう、と思う。

アートは自分がむきだしになる。
その人が抱えているものがでてくる。
高木さんの作品は、ぜんぜん機械っぽくなくて、
むしろ自然の中にいるみたい。

本当に美しい。
そして、幸福な気持ちになる。
花が咲き乱れ、木々も太陽を浴び、人も動物も喜びに満ちあふれている様子。
万華鏡をのぞいているかのように美しく融けながら変化する光や色。
いま、絵を描いている。その絵はやがていきいきと動きだし、
自然も人も正しく呼吸しているようなすがすがしさ。

いくらでもイメージがでてはふくらむ。
祝福。そんな気持ちが、はみでてあふれでてきている。

「旅をしているか、作品を作っている(コンピューターの中で旅をしている)か
どちらか。どちらかをしていれば、旅をしてることになる。」
というニュアンスのことがお話にでてきた。
ピンとくるものがあった。

その他にも、ものを作っていく中でぶつかること、ぬけていくこと、気づくこと、
たくさん語って下さった。

貴重なお話を聞くことができて、本当によかった。
ヒントをたくさんいただいた。

こんなすばらしい講義があるなんて
多摩美、すごいな。学生さんがうらやましくなる。
お隣のホールでは、佐藤可士和さんのトークイベントも
行われていました。

八王子、遠かったけど行ってよかったなぁ。
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by mpana | 2007-07-21 23:59 | 美術展・個展など
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