カテゴリ:美術展・個展など( 58 )
佐伯祐三展
b0093920_2112920.jpg

先日行ってきました。

鬱々としたグレーの空。
時の流れが刻まれてきた建物の質感。
そんな街に無造作に貼られたポスターの文字。

パリの空気に包まれる。

そんな街並みにときどきあらわれる佐伯さんの黒や赤。
とっても深みがある。

以前一度みて、ユトリロみたいですきだなぁと思っていたら、
佐伯さんはユトリロやゴッホからの影響をうけていたそう。
そうだったんだ。

ガシェ医師との写真やアルルの跳ね橋での写真など
ゴッホの足跡をたどったことがわかるものがいくつも展示されていた。

佐伯さんはパリに渡った後、一度日本に戻った時期があったそう。
そのころの絵をみると、なんとも切なく、気の毒な気すらした。
佐伯さんの絵の空気と風景のニュアンスが
どこかしっくりこない。

でも、1年ほどで日本を離れ、再びパリで活動されたそう。
その作品たちは、やはり魅力的で、
描きたい風景をキャンバスにとらえているその喜びが
作品たちにたっぷり入っているように見えた。
ああよかった、と思った。

日本の近代の洋画家。
いちばん最初にすきになったのは佐伯さん。

それまでこのジャンルにあまり興味がなかったのが、
いろいろ見てみたいと思うようになったので、うれしい。
扉を開いてくださり、ありがとうございます。
[PR]
by mpana | 2008-06-04 22:05 | 美術展・個展など
薬師寺展
b0093920_124424.jpgやっと行ってきました。

会期も終盤にちかづいているので、
金曜夜の部に行ったのですが、とても混んでおりました。

そんな中、やはり日光・月光菩薩は
やわらかな体のラインを保ちながら、すっと立っていらっしゃいました。

はっとするほど美しい姿。

人があふれる中、ちょうどだれのじゃまにもならず、
だれも足を止めていない穴場スポットを発見。
少し離れたそこから、しばらくお二方をながめていました。

ちょうど像の左側の斜め下あたりから見上げるくらい。
すると、おかしなことに、日光菩薩の手が「good!」というときの手のように見えた。
お顔も「よーし、よくやった!」と満足したときの、ちょっぴり得意げな笑みを
たたえているよう。
お隣の月光菩薩は、それを微笑ましくみているようなほんのりやさしい笑みを
浮かべていました。

もちろん、近づいてみると手の形はもちろんのこと
表情もまた違いました。
それにしても、角度などによって本当にいろいろなお顔をお持ちです。

ちょうど、2ヶ月ほど前の情熱大陸で
この展示をてがけたデザイナーさんがとりあげられていて、
どうしたら、より美しい姿を鑑賞できるか、懸命にとりくんでいる姿が
映し出されていました。

実際みてみて、近づいたり、裏から眺めたり、同じ目線に立ってみたり、と
360度あちこちから像をみることができる展示は、
すごく発見が多く、とてもたのしかった。

ひとつのものの持つ表情の多彩さ。
像の周りを一周するだけで実感できました。

日々のことであっても、
ひとつのものからたくさん気づけるように
いろいろな角度からみなくては、と思いました。
[PR]
by mpana | 2008-05-23 23:59 | 美術展・個展など
わたしいまめまいしたわ
b0093920_150828.jpg

小雨の金曜の夜の美術館。
いつもとちょっとちがう、不思議な空間に思える。
国立近代美術館の企画展 “わたしいまめまいしたわ”へ。

ちょうど、友人も自身もぐうぜん二日酔いだったので、
「別の意味でほんとにめまいがしてきそう・・・」なんて言いながら鑑賞。

澤田知子さんの作品、“ID400”
(自身が400通りの様々な変装をし、証明写真で撮影した作品)
見てみたかったのでよかった。おもしろい。

草間彌生さんの作品も2つ展示されていた。
映画をみたあとだけに、その前で足がとまった。
ちょうど、今日草間さんの本がとどいたので、読むのがたのしみ。

b0093920_285890.jpg

結局迎え酒となる。こんなブーツカットのビール。
「つま先を自分のほうに向けて飲んでください」、とサーブされた。
忘れた頃、かかと側から飲んだおともだちはひどい目にあっていた。

久々に会えたおともだち。各々デトックス会話がはずむ。
元気にしてるかな、と思っていたらとつぜん会えることになった。こういうのってうれしい。
[PR]
by mpana | 2008-03-07 23:59 | 美術展・個展など
アノニマスタジオさん
“『セツローのものつくり』出版記念展”へ。

場所は、蔵前にあるアノニマスタジオさんのガレージ。
はじめてうかがいました。
下町ののどかな雰囲気がなんともいえず、
やわらかい空気の流れるすてきな場所です。

展覧会。
セツローさんの作った木の匙が仲良くたのしそうにならんでいる姿。
目にしたとたん、顔がほころぶ。
土人形も、お猿さんがおむすびを持っていたりしてかわいらしい。
木の皮のごつごつを肌にみたてたワニ親子もたのしい。

やはり、うれしく楽しくしあわせな気もちがおとずれた。
くすっとわらってしまいたくなったり、ほわんとやさしい空気につつまれたり・・・。
セツローさんが作ったもの。みんないきいきと楽しそう。
セツローさんはほんとうにすごい方だ。

展覧会場(ガレージ)の奥には、中川ちえさんのお店“in-kyo”がありました。
こちらも、おじゃましてみたかった場所。

気になるうつわがありました。いくつも・・・。
熟考し、この日は、ちいさなちいさなミルクピッチャーを持ち帰りました。

ガレージの横では、打ち合わせをしているみなさんの光景がありました。
アノニマスタジオさん。
この場所から、すてきな本がどんどん生まれている。
なるほど、やっぱり。
謎がとけた気がしました。


夜は、スペイン料理へ。
楽しく、いい調子で酔う。
魚にまつわるお話を聞かせてもらったり、
セツローさんについて熱く語ったり・・・。


b0093920_1461599.jpg
                       ミルクピッチャー。わが家に春をつれてきてくれました。
[PR]
by mpana | 2008-03-06 23:59 | 美術展・個展など
草間彌生ワールド
b0093920_211825100.jpg

映画 “≒ 草間彌生 わたし大好き

草間さんの制作風景や日常を追ったドキュメンタリー映画。

感想は「もっとみていたかった。」

草間さんの強烈な作品たちをすきな方はもちろん、そうでない方も、
この映画をみたら、きっと草間さんが「気になるひと」になってしまうと思う。

私は、初めて草間さんの作品を本で見たとき、余白がないほどに埋め尽くされたドット柄に
正直ぎょっとしたのだけれど、同時にものすごく印象に残った。

数年前何かの番組で、ご本人がでていらしたのをみて、
「この方があの作品を・・・」と気になっていた。

今日映画をみて、草間さんがますます気になるようになった。
作品からエネルギーがあふれていた。

気迫。大胆さ。緻密さ。集中力。

それはものすごい世界だった。

おちゃめな一面をお持ちなのも魅力的。

「自分のやったこと、ぜんぶすてき」
自身の完成作品をみて「すてき」と何度もおっしゃる草間さん。
きっと、いつもすべてをだしきっているからこそ、自画自賛できる。

すごかった。

だれにおすすめしたらいいのかよくわからないけれど、おすすめです。
映画HPの予告編だけでもご本人の「すてき」を聞くことができます。

直島で会った草間さんのかぼちゃたち。
こうしているいまも、瀬戸内海の夜風に吹かれながら、
しずかにそこにいるんだろうな。

b0093920_2245973.jpg

[PR]
by mpana | 2008-03-05 22:34 | 美術展・個展など
“横山大観”
b0093920_20394392.jpgb0093920_219364.jpg
















“横山大観 新たなる伝説へ”

先日、行ってきました。

じつは、近現代の日本画(なかでも特に人物画)があまり得意なほうではないので、
自分では展覧会を素通りしていたかもしれない。

今回は、おばから「よかったら足を運んでみるといいかも」とすすめてもらった。
一度観た“生々流転”にとても感銘をうけたのだそう。

最初の数枚の絵は「あ、やっぱりいつも想像する感じの日本画かもなぁ・・・」と思ったのだけれど、
その後に続く、滝が流れる絵を観た瞬間から、絵の中にすいこまれるように世界に入ってしまった。

水墨画のモノトーンの世界、そこにほんの少し淡く色づいた世界、色彩豊かな世界。
自然、多くを風景画が占めている。

すべてが、各々の持つ光のニュアンスや空気感を
そのまま絵に取り込んだかのように表現されていて、
雄大さと繊細さが同時にあった。自然の姿そのものだった。

ただただ圧倒されてしまった。

やはり、おばがすすめてくれた通り、すばらしかった。
生々流転は、とんでもなく長い巻物。こんな作品が世の中にあるだなんて・・・。
実物を観ることができてよかった。後からまた深くそう思うんだろうと思う。

もう、本が増えて仕方ないから図録はよっぽどでなければ買わないことに以前決めた。

けれど、大観は図録を持ち帰った。
よっぽどだったのだ。



今日のキーワード:
海山カメラ散歩、、遠足with 鳩サブレ、光と影を知る、プリントしてみた、みつけた木が2本、
「おっめずらしい」と気づくことはみなもわりと気づいていたりするということ、
ノスタルジーな写真、発表会のお知らせ、心機一転、
[PR]
by mpana | 2008-02-15 21:49 | 美術展・個展など
こどものうつわ展
b0093920_2335029.jpg“こどものうつわ展” 

うつわ祥見さんにおじゃましてきました。

すこし小ぶりな飯椀やマグカップ。
春をよんできてくれそうなきれいな色の豆皿や小皿。

こどものころから、手のあたたかみの残る本物にふれる。
すぐには分からないかもしれないけれど、
きっと、そこから伝わるなにかいいものが、その人の心に残ると思う。
ずいぶん時間がたってから、ふとしたときに思い出したりするんじゃないかと思う。

そういうのって、すごくすてき。
自分にもそういった経験がある。それこそ今になっても
「あっ」と昔の記憶のかけらがでてきてあたたかい気持ちになったりする。

そんなことを思いながら、ひとつひとつ器を手にとらせていただき味わう。

そして、今日もすてきな器がたくさん並んでいる中で、
なんともいえない「くすっ」と笑いたくなるような愛らしい器がありました。

b0093920_23235874.jpg横からみると、きれいな青白磁の小ぶりな飯椀なんです。











b0093920_23254763.jpgうえからみてみると、なんともいえないかわいらしい絵が入っています。
これは“くつ”。ほかにも本当にいろいろな絵があって、ひとつひとつ見ていくだけで、とても愉快。不思議な動物の絵、とか道具の絵、などなど。力の抜け具合が、もう、すごくよかった。

石田誠さん。
こどものうつわ展にあわせて、こんなお茶目な器たちを作られたみたいです。絵付けするとき、どんな気持ちでひとつひとつ描かれたのかな?と思うだけで、なんだかこちらまで楽しくなってきました。
まさに「土」という感じの焼締の器を作る石田さん。同じ方からこんな作品がでてくるなんて!

ごはんを食べ終わるころに、かくれていた絵に会えると思うと
ごはんの楽しみがひとつ増える。
こどもも大人もみんな楽しい。
このくつ、本当に歩き出しそうでおかしいなぁ。

よし、やっとパワーがでてきた。
1月、どうしようもなく気力がすっからかんになっていたけど
ようやく復活の兆し。

出会うものごと、おしえてくださる方々、すべてに感謝です。
[PR]
by mpana | 2008-02-02 23:49 | 美術展・個展など
セツローさんのかんざし展
b0093920_23362979.jpgずっと楽しみにしていた小野セツローさんの個展へ。

あたたかく、愛らしいセツローさんのかんざし。
たくさんならんでいました。

じっくりとひとつひとつ手にとらせていただいた。
ゆったりとした時間が流れる。
見ているだけで、なんでこんなにうれしくなるんだろう。

どれもすてきで、迷いに迷った末、ひとつやっと選びました。
おうちの仲間が増えました。

人が作ったものが、人をこんなにしあわせな気持ちにさせてしまう。
それは、本当にすごいこと。

初めて“セツローさん”の本に出会ったときは
本当にやわらかく、あたたかい気持ちになった。
そしてすぐに本もかんざしも、自分の宝物になった。

もう78歳というご年齢だけれど、
いつまでもお元気で、ご自身のすきなものを作りつづけて下されば、
と心から思います。


b0093920_12431942.jpg“セツローのものつくり”

新しい本。
今日はギャラリーでこの本についてのすてきなお話も聞かせていただいた。

さっそく1ページ読んで、
「あー、一気に読んでしまうのがもったいない、けど読みたい」
という気持ちに・・・。

大切に読もう。
[PR]
by mpana | 2008-01-14 23:59 | 美術展・個展など
“美”めぐり
今日は美術展めぐり。

b0093920_0251394.jpg“安宅英一の眼 安宅コレクション” 三井記念美術館にて

中国の漢から明までの時代、そして高麗、朝鮮の時代の陶磁器。
国宝や重要文化財もならぶ。
すばらしかった。
優雅でありながら、落ち着きがあり、そっとあるのにものすごくひきつけられる。時を経るにしたがい、さらに深みが増していることもあいまって、それぞれが驚くほどの存在感を放っていた。

本当に衝撃だった。

この美術展に行ってみたら?とすすめてくれたおばに心から感謝。


b0093920_025254.jpgつづいて“美の壷展” 日本橋高島屋にて

会場に入ると、さっそく番組のオープニングテーマがエンドレスで流れていて、見終えてしばらくの間も、頭の中に“モーニン”がかかりっぱなしでした。

こちらは、番組で紹介されたテーマにそったアート作品が次々と並んでいて、贅沢。古伊万里、魯山人の器、表具、根付、切子、アールヌーヴォーのガラス、そして藍染がよかった。(ほとんどかも・・・)



それから、番組タイトルロゴなどを書いていらっしゃる紫舟さんが
ライブパフォーマンスで書かれていた“書”が会場に展示されていました。
すごくすてき!
字が字でありながら絵のようでもあり、
その字が持つ意味とともに動いたり、立ち止まったりしそう。
なんてすごいんだろう。


そして、ラストにむかったのはボクネンズアートさん。

都会の喧騒から逃れて・・・という感じで、ほっとする。
(美の壷は混雑してました)

昨日うれしいご案内を頂いたので、さっそくおじゃましてきました。
そして、とうとう、出会いました!
念願の1枚に。
すごくきれいな色を連れて、ギャラリーにやってきてくれていました。

いい風が吹いてきそうです。
心穏やかになる、光のある作品。

わが家にやってくるのが本当に楽しみ。
[PR]
by mpana | 2007-12-01 00:44 | 美術展・個展など
日本民藝館展
b0093920_221338.jpg日本民藝館へ。

民藝館展は年に一度、日本各地からの民藝品が集まり、ずらりと並ぶ機会。購入もできます。
(始まってしばらくたっているので、たいてい売約済になっていましたが)

かご、器、布、木・・・。
所狭しと並ぶ生活の道具。
道具それぞれに「すきだなぁ」と思うものがありました。

首里花織で、ごく淡いグレーの糸に、ほとんど色の差がないくらいの糸で花模様が織り込まれている布。
すごく気品がある。

白い布に白い糸で刺繍をするのってすてきだなぁと思っていたのだけれど、
この首里花織の布をみて、わぁと思った。
たいへんな柄なのに、ごくごくひかえめ。
こんな仕事をされる方。きっとすてきな方なんだろうな。

もう、たくさん気になるものがあった。
行くことができてよかった。


常設展。
一部屋が河井寛次郎作品だった。

何度か行ったときは濱田庄司作品のほうが多かった。(もしくは印象に残っていた?)
それもぐっときたのだけれど、今日はじわーっときた。
心が静かになってあったかくなる。
本当にすてき。
ひとつ、河井さんの本を買ってきた。
ちょっと開いただけで、とてもすてきな言葉がならんでいたので
これを読むのは楽しみ。


b0093920_2238553.jpg特別展“インド・大地の布”
カラフル。繊細な手仕事。

気に入ったのは、一枚の手刺繍が入っている敷物。
まるで子どもの絵の筆使いみたいな、糸の運び。
花や草、動物などの図柄が
子どもの絵のように、いきいきとしている。

細かい手仕事だけれど、どこかぬけている。
そのぬけかたが、すごく愛らしかった。

ボリューム大な民藝館でした。




b0093920_22363834.jpgもうひとつ。
尾形アツシさんの陶展へ。

とてもいい。
うまく表現できないけれど。

食卓に並ぶのがものすごく楽しみな器になりそう。
[PR]
by mpana | 2007-11-27 22:49 | 美術展・個展など